仮面
仮面…… 俺はこの言葉で人を思い出す。 しょせん人はいつでも仮面をかぶって生きている。 仮面をかぶらない人なんていない。 みな自分の汚い部分を隠して生きている。 みな仮面で自分を隠しているんだ。 君にも心当たりがあるだろう? みな人には汚い部分があるんだ。 それは生きていくには必要なことだ。 人にはみな欲望がある。 人を憎む気持ち、自分の思うようにしたい気持ち、殺したい気持ち…… 欲望は人それぞれだろう。 だがその部分を仮面をかぶって隠す。 動物は本能のまま生きているのに、だ。 なぜだと思う? 人は自分と違うものを拒絶する。 十人十色というがしょせん常識という鉄格子が許す範囲だ。 仮面をつけない人間は小さいときのみだ。 そう考えると小さいときのほうが生き物らしいのかもしれないな。 だから人間は生き物らしくない。 なら仮面など取り去ればいいと思う。 だが人は拒絶する。 君はどう思う? この世が仮面を取り去り欲望のまま動く人間だらけになったら…… 世界は自分の私利私欲のまま動く"動物"だらけになるだろう。 だから人は仮面を取らない。 もし、もしもこの世界が仮面を取り去った人間という"動物"だらけになったら…… そのことを思うと俺は恐怖で震えそうになる…… だから人は仮面をつける。 自分も人も恐怖を感じないように…… 君は仮面を取り去る気持ちはあるかい?
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